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除湿器の上手な選び方
【除湿機を方式で選ぶ】
ハイブリッド方式とデシカント方式、コンプレッサー方式の仕組みと違い
コンプレッサー方式
「特徴、内部構造」
空気を冷却することにより発生する結露を利用しお部屋の空気の水分を取り除きます。
製品内部で冷媒を循環させ、湿った空気を冷やして水滴に変える事によりお部屋の空気を除湿します。
「長所」
・ 高温時の除湿能力が大きい。(湿気の多い梅雨、夏場に効果を発揮します。)
・ (デシカント方式と比較して)消費電力が少ない。
「短所」
・ 低温時に除湿能力が落ちる。(冬場の除湿は不向き)
・ 運転音(振動音)が大きい。
・ コンプレッサー内蔵の為に本体重量が重い。
デシカント方式
「特徴、内部構造」
製品内部のゼオライト(乾燥剤)に水分を吸着させることにより、お部屋の空気の水分を取り除きます。水の吸着と放出に優れた多孔質乾燥剤を用いて空気中の水分を吸着させ、ヒーターの熱により、乾燥した空気を吹出します。吸着した水分は、熱交換器で水滴となってタンクにたまります。
「長所」
・ 衣類乾燥に優れている。低温時の除湿能力が大きく冬場でも除湿能力が落ちない。
・ 軽量、コンパクトで運転音が静か。(コンプレッサーを内蔵していない為)
ハイブリッド方式の特長
「短所」
・ ランニングコストが高い。(ヒーターを使用する為に消費電力が大きい)
・ 室温上昇が大きい。(除湿運転時にはヒーターを使用する為)
ハイブリッド方式の特長
「ハイブリッド方式」は、2つの除湿方式を1台に搭載した仕組み
パナソニックが主に採用している「ハイブリッド方式」は、2種類の除湿方式( 「コンプレッサー方式」と「デシカント方式」)のメリットを組み合わせ、デメリットを克服した方式です。
ハイブリッド方式の内部の図です。温度・湿度に応じて2方式のバランスを自動的に判断!秋・冬にデシカント方式。梅雨・夏にコンプレッサー方式。秋・冬、気温に左右されにくいデシカント方式の比率アップ。梅雨・夏、消費電力の少ないコンプレッサー方式の比率アップ。
温度と湿度に応じて2方式のバランスを自動で判断!
梅雨・夏に強い「コンプレッサー方式」と、秋・冬にも強い「デシカント方式」の運転比率を自動的に切り替え、優れた除湿力を発揮します。天気や季節に関係なく、常に最適なバランスで運転するから、無駄な電気代も抑えられます。
FAQ(よくある質問と回答集)
Q水タンクは大きいほうがいいのでしょうか?
Aはい、大きいほうが便利です。とはいえ、1日中稼働させた時の水を貯めておける製品はほとんどないので、こまめに捨てる必要があります。タンクが満タンになってしまうと、除湿機の動作が止まるので注意しましょう。
Qコンプレッサー式とゼオライト式で、消費電力が大きく変わるのはなぜですか?
Aゼオライト式はヒーターを利用して水を集めるので、電気をたくさん使うからです。コンプレッサー式と比べると、2倍から3倍の消費電力になります。
Q運転音はうるさいですか?
A運転モードによります。
当然、洗濯物を乾かすために強風モードにすれば50dB前後の動作音は発生します。また、除湿方式で比べると、コンプレッサー式のほうがゼオライト式よりも騒音が大きくなる傾向にあります。
Qコンプレッサー式なら涼しくなりますか?
Aコンプレッサー式も冷却して除湿するのですが、その分熱も発生します。
クーラーの場合は熱風を室外機経由で外に出しますが、除湿機は室内に戻すので変わりません。機械の動作熱が出る分、室温はわずかに上がると考えたほうがよいでしょう。
Qペルチェ方式ってなんですか?
AパソコンのCPUの冷却に使われるペルチェ素子で空気を冷やし、除湿する方式です。
ゼオライト式やコンプレッサー式と比べると格段に除湿能力が低く、部屋全体の除湿などは難しいでしょう。押し入れや下駄箱などの狭い空間向けに、コンパクトで安価な製品が発売されています